関の備忘録

私立文系大学生。日々の備忘録。

上野さんが祝辞で伝えたかったことは~不平等起源論を読んで~

f:id:morninglive0700:20190417222306j:plain

 

皆さんは不平等を感じたことはありますか。日常的にはあまり感じることはないかもしれません。しかし、哲学者ルソーは以下のことを不平等の原因としてあげています。

①身体的格差ー身長や見た目などの生まれ持って違うもの

②環境的格差ー財産の所有、地方・都市部の出身

 

私たちは生まれ持って違います。運動神経があるかないか、イケメンかブス、身長が高いか低いか、この違いで損した人得した人がいるのも事実です。

しかし、本当の問題はここではありません。現在の格差は、環境により生まれる前から決まってしまっています。恐ろしいことはこの事実は実感しにくいことです。

 

この世の中では、誰もが苦しみ、誰もが傷を負う。

勝ったものは自分の努力だと思い込み、負けたものは努力が足りないと罵倒される。

 

最近では、東大の入学式で上野千鶴子さんの祝辞が話題に上がりました。

あなたたちはがんばれば報われる、と思ってここまで来たはずです。ですが、冒頭で不正入試に触れたとおり、がんばってもそれが公正に報われない社会があなたたちを待っています。そしてがんばったら報われるとあなたがたが思えることそのものが、あなたがたの努力の成果ではなく、環境のおかげだったこと忘れないようにしてください。あなたたちが今日「がんばったら報われる」と思えるのは、これまであなたたちの周囲の環境が、あなたたちを励まし、背を押し、手を持ってひきあげ、やりとげたことを評価してほめてくれたからこそです。世の中には、がんばっても報われないひと、がんばろうにもがんばれないひと、がんばりすぎて心と体をこわしたひと...たちがいます。がんばる前から、「しょせんおまえなんか」「どうせわたしなんて」とがんばる意欲をくじかれるひとたちもいます。

 

この意見は世間で賛否が分かれています。皆さんはどのように感じているのでしょうか。私は、この意見にとても賛同しています。これこそがルソーの言う環境の格差だと確信しています。私も頑張っても頑張っても報われない時がありました。

「自分の努力が足りない、私が悪いんだ」何度も自分を責めていました。

 

幸運なことに私は環境を変えることで、変わることが出来ました。

結果が出てきた要因は、努力だけでなく環境でした。

 

ルソー曰く格差が確立された原因は、強者が弱者から地位を奪われないように法律を定めました。上野さんは、現代社会の格差についてメスを入れました。今あなたが上手くいかないなら環境を変えるしかないのです。上野さんのいう環境とは、お金持ちであることではないと思います。結果としてお金持ちであることの方が心に余裕ができ、設備的にも恵まれた環境になります。

 

ですが、環境は簡単に変わりません。もしかしたら逃げたと言われるかもしれません。

もしかしたら変えても上手くいかないかもしれません。

ですが、諦めないでください。こんな世の中ですがきっとあなたにも輝ける場所があります。活躍できる場所がきっとあります。

 

僕も今は就活生です。大学生から社会人に環境が変わります。これは環境を変えるチャンスです。重要なのは、輝ける環境に身を置くことです。

 

私も輝ける環境を探して就活を頑張ります。